2026年2月24日火曜日

【厳冬期常念岳登頂備忘録】 26’2/21-22

雪山に行こうと話していましたが何処行くか。
厳冬期鳥海山に再挑戦しようと思っていましたが飛行機の事もあり単独行になりそう。
慣れない雪山の単独行は避けたいと思っていたらひでさんが冬季限定バリエーションルートの常念岳を提案。
2月の三連休を利用していきたいけど土曜日は午前が仕事なので午後出発で現地に前泊するかどうかとあーだこーだと思案します。悲劇的な事にひでさんは金曜日が当直でしたが交代不可で結局直明け出発という強行軍でありいずれにしても運転で信州往復はしんどい。
という事で直明けひでさんはおうちで仮眠して京都から名古屋は新幹線、名古屋から松本は最終の特急しなの、松本から須佐渡ゲートまではタイムズカーシェアに決定。



京都駅で合流して18時10分のこだまであえてゆっくり名古屋に向かい車中で駅弁夕食会を予定。小生も午前の外来を終えて15時には残務を終えて2時間ばかり仮眠をとりますが寝坊してしまい急ぎ西大路駅に向かいますが京都は快晴で綺麗な夕景が広がっていますが果たして明日の常念岳はどうなんだろうか。円町駅から合流する予定のひでさんは切符を購入しておらずみどりの券売機で松本まで切符を購入しようとするも1台しかなく前の人で10分近く待たされてタイムアップ。早く着いていた小生が松本までの乗車券を購入してこだまには間に合いましたがお互い出だしからカツカツで弁当を買い込む時間もなく食料なしで取り敢えず名古屋入り。線路はつながっていても他社線を跨ぐだけでいろいろ不便なこのシステムを毎回なんとかしてもらいたいと思ってしまいます。



名古屋からは最終のしなの25号で松本へ向かいますが置き換えがアナウンスされている381系。ウナギのような愛らしいシルエット。
19時40分に発車し21時49分着の約2時間の乗り鉄タイムですが眠って体力回復と思ってもなかなか寝付けず悶々としながら松本に着いてしまいました。



松本駅は「まつもと~まつもと~」のアナウンスで一躍有名になりましたが夜遅くだったからか今回は聞けず。22時から松本駅前からカーシェアを予約しておりレンタに荷物を置いて駅前のラーメン屋で腹ごしらえをして30分ちょっとで0時頃に須佐渡ゲートに到着です。
今回の登山にあたってもYAMAPにupされている山行記を熟読してみなさん行動時間は10時間前後であり我々も10時間ちょっとでフィニッシュするだろうと予想。(これがそもそも大間違いであったのですが)
あんまり早く登り過ぎても時間を持て余すんちゃいますかと少し車中で仮眠をとって1時半過ぎからごそごそと準備をして行動開始です。



3連休の中日で天気予報も良いのもあってか2時前の時点で駐車スペースはかなり埋まっています。市街地からすぐのところですが雪はほとんどなくて雪山に来た感じがしませんがゲートを越えたら速攻で地面はコチコチに凍っており速攻でチェスパを装着。



恵那山の時もそうでしたが駐車場から登山口までが果てしなく遠く延々と林道を歩き続けます。レポートによると途中からバリエーションルート感のあるわき道を入っていくとありますが全然見当たらん。九十九折りを越えた辺りですが話しながら進んでいたらとっくに通過してしまっていたようでGPSで位置確認をしてようやく気付いて戻りますがここで30分弱時間と体力をロスしてしまいました。



真っ暗で気付かなかったけど山側を照らして歩いていたら気付いたはず。そんな鉄塔の巡視路らしい道へと進んでいきます。鉄塔までは緩やかな登りが続きますが直明けのひでさんと小生も仮眠が少しで実質徹夜で登山しに来たような状態の二人には出だしから辛くスローペースで多くの人に抜かれていきます。



鉄塔を過ぎたら急登が始まります。真っ暗で何も見えませんが樹林帯はひたすら急登が続くとありましたがほんまに急登しかないの?ってくらい急登が延々と続きます。チェスパではトラクションがかからずたまらず途中でアイゼンに換装。



早く登り始めたら時間を持て余してしまうと言っていたけど完全撤回。4時間くらい経過して時刻は5時30分を過ぎて空が白んできたけど延々と続く樹林帯から抜け出せる気配もなく疲労だけが蓄積していきます。御来光を尾根から見ましょうとか言っていたけど絵に描いた餅過ぎた。



6時過ぎに樹林帯から展望が望める地点に到達。見えるのがゴールの常念岳かと思ったけど実際は名もなき尾根で常念岳は遥か彼方と登ってからわかった。あと少しで森林限界を越えそうだけど更に1時間かかって7時過ぎに森林限界を突破。樹林帯にはテン場が点在していましたが皆さん綺麗に整地して設営されています。これだけの距離と時間がかかるならテン泊して行く方が楽しくて楽かもしれんと正直思ってしまう。



7時過ぎに森林限界を越えて視界が開けて少し復活。真っ暗でひたらすら急登より景色が見える急登の方がまだ良い。ここでも目の前に見えるのが常念岳と勘違いして記念撮影をし続けていたおバカな自分が居ました。



森林限界を越えても容赦なく急登が続きます。ストックからピッケルに換装して尾根を越えていきますが常念さんはいつになったら見えるのだろうか。岩場と雪のミックスゾーンのトラバースには神経を使い余計に疲労が溜まっていきます。



疲労困憊で滑落だけはしなように残る気力をそちらに全振りしていたのでいつの間にか前常念岳を通過していたみたいで目の前が常念岳だとわかり奥に見える穂高連峰、遠くは乗鞍、御嶽と共に記念撮影。それにしてもここからも常念岳まで遠すぎやろって思ってしまいます。



厳冬期とは言えこの日は小春日和で快晴。稜線は爆風とよくレポに上がっていましたが風も程々。3年前に登った蝶ケ岳方面を眺めながらあと少し頑張ります。



振り返ったら安曇野、松本市街とその遥か彼方に南アルプスとさらにその奥の富士山も見えます。時刻は10時20分で行動開始から9時間弱も経過していますので先を急ぎますがやはりペースが上がりません。



前常念から常念までも長いと書かれていたけど確かに長い。でも最後の登りに迫ると感無量。
綺麗に見える槍ヶ岳を横に眺めながら最後の登りにとりかかります。



行動開始から9時間10分、10時50分に常念岳山頂に到達。正直ここまでキツイ山行とは予想もせず過去イチきつかった。
途中も歩きながら寝落ちしそうになっていましたが寝たら凍死しますとひでさんに止めてもらったけど本当に寝てたら凍死していたのでしょうか。




今回の山行はいつも使用しているPatagoniaのアセンジョニストではなくExpedのserac40のデビュー戦。山岳会でスコップのあるなしが生死を分けると講義されたのもあり背面ポッケにスコップも詰め込んだりと盛りだくさんの装備。言い訳でしかないけどそんな慣れないリュックと装備とほぼ徹夜の状態で登っていたから余計にしんどかったのも多少あったのかもしれません。ひでさんに至っては当直明けですからひいこら言って普通かもしれん。



皆さんとっくに登り終えて下山してしまったようで山頂は貸し切り状態。30分くらいのんびり休憩させてもらい重い腰を上げて下山開始。下山もまたこの距離を歩くのかと思うとぞっとしますが逃げ道はありません。ミックスゾーンを巻いて登ったので通過していた前常念岳に立ち寄りお別れ。



森林限界まで下っていきますがよくここまで来たなと自分で自分を褒めてあげたい。



樹林帯に戻りましたが樹林帯も延々と急登が続き、そして長過ぎる。よくここを耐えて上って来たなと自分を褒めてあげたい。




行動開始から14時間30分、16時10分頃にランドマークの鉄塔まで戻ってきました。急登よさようなら。そして明るい時に通ったら見過ごすなんてあり得ないバリエーションルートの入口に戻り林道を1時間弱歩いて駐車場へ17時30分に無事帰還。今回の行動時間は途中の道迷いもありましたが16時間弱もかかってしまいましたので最後は疲れ果てて記念撮影をする事もなく帰宅を急ぎます。途中の風呂に立ち寄ったら最終のしなのも危ういカツカツという悲劇的な状況です。
行動時間は10-12時間、帰りはのんびり松本で温泉に入って名古屋で途中下車して名古屋飯で祝杯をあげてと物凄い妄想をしていましたが現実は全然違った。

YAMAPに上がっている山行記は熟達者が多く素人に毛の生えた程度の自分には全く参考にならんと思い知らされた山行でもありました。本当にこの常念岳東尾根ルートを10時間前後でまとめている人達は凄い。



最終列車には間に合うけど松本で祝杯を挙げる時間はありません。駅の施設は20時で閉店してしまい駆け込みで構内にあるお土産屋さんで安曇野ビールを買って車内で乾杯して今回の旅は無事終了。
登っている最中、爆睡していた帰路。ずっともう二度と行きたくないと思っていたけど振り返ってこうして見返しているとまた恋しくなってきました。六甲全山縦走と同じで乗り越えるとペースがわかるのでまた行きたくなるM特有の心境でしょうか。


おしまい








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