2026年3月19日木曜日

【中島台からの果てしなき鳥海山登頂備忘録】 25'3/14-15

24年3月に湯の台からの登頂を目指すもスノーシューなしで撃沈して以来の雪山鳥海山。
残雪期に登頂は果たしましたがやはり雪山シーズンの鳥海山で鳥海ブルーに会いたい。
秋田は遠過ぎてなんやかんやと用事もあり今期はもう行けないと思っていたけど3/15なら行けそう。この日はみなと氏から福井県の横山岳にラッセルに行こうと誘われていましたが今期の雪山鳥海山ラストチャンスと思いお断りをして急遽飛行機とレンタカーを手配。
特典航空券のマイル消費の兼ね合いから3月14日土曜日の仕事後にJL128便で羽田に飛んで羽田からJL167便で秋田入り、タイムズレンタカーで移動して車中仮眠→明け方から登頂しその日の最終JL2176便で伊丹に戻るという弾丸プランでプランを練り練り。
冬季の鳥海山へのアタックは湯の台、中島台、祓川の3か所からが圧倒的でその中でも中島台の山行記が一番多い。湯の台は24年に行っており弾丸で行くとしても山形空港から2時間以上かかるので空港までの時間がネック。中島台なら秋田空港まで1時間ちょっとなので18時20分の最終便なら最悪16時に下山していたら間に合う算段です。



ただ中島台への県道は冬季閉鎖中ですが一体全体皆さんどうやってアクセスしているのだろうかと不思議に思い山行記を上げている方に聞いてみたら丁寧に教えていただきなるへそとなりとりあえず一安心。今回は鳥海山の為に買っていたスノーシューも併せて準備しておりあとは天気のみでしたが前日予報でも悪くはなさそうであり決行です。



マイルの消費をケチって秋田への直行便ではなく羽田経由で秋田入り。残務を終えて急ぎ伊丹空港へ向かいますがスノーシュー、アイゼン、ピッケル、登山靴等は別のバッグに入れて貨物室に預け入れ。リュックで保安検査場を通過しようとしましたが登山中に暖を取る為のお湯を入れた水筒が中に入っていたので取り出して飲んでくださいと言われごそごそと1気室のリュックから取り出してアチチと言いながら頑張って飲みます。これで済んだかと思ったらチェスパも入ったままを失念しており小さな刃ですが機内持ち込み不可であり貨物室に預けるように言われ再び目と鼻の先のカウンターでチェスパだけを追加で預けます。これですんなり保安検査場通過かと思ったら。もう一度ブーツを脱いで上着を脱いでと言われ。もしかしてと思ったらもう一度水筒を出して目の前で飲んでくださいと・・・。これ、なんかの罰ゲームですかと思いましたが規則ですから仕方ありません。湯気が立ち昇るお湯を再びアチチと言いながら飲み干してようやく通過可能となりました。保安検査職員も苦笑していましたが業務お疲れ様です本当に。
幸先が良くないなーと思わずぼやいてしまいましたが特に遅延もなく羽田で問題なく秋田便に乗り継ぎましたが羽田発は出発が遅れて秋田空港には20時30分過ぎに到着。夜景を見たくてA席をとりましたが東京の夜景は一瞬であとはわかり切っている事ですが真っ暗。



空港で手荷物を受け取りタイムズレンタカーまでとぼとぼと移動して閉店したレンタカーゾーンに着いたらホラー感のある黄色いネオンが今日も出迎えてくれました。山の中にある秋田空港は何度来ても物悲しい雰囲気であり余計に心細くなります。そしてあろうことか秋田は雨で絶望的になってしまった。



秋田空港から由利本荘市街、にかほ市街を通って中島台へと向かいますがチェーン店が由利本荘にはたくさんあるので吉野家に立ち寄り遅い夕食を摂ります。そして途中のコンビニで補食の買い足しを済ませて中島台には23時過ぎに到着。この時間でも既に数台の車が停まっており一安心。初めて訪れる地でありやはり勝手がわからないので不安は大きい。



経験者にお聞きしたらはやり夜中から登るのは危険であり陽が出てから登った方が良いと。しかし日の出が6時頃なので流石にその時間から登っては時間が足らなさ過ぎます。4時過ぎから登って樹林帯を抜ける頃に日の出になれば良いかと考えとりあえず4時まで仮眠。
が、目覚めてふと思い出したら登山計画書をまだ提出済にしていませんでした。作成したけど天気を見定めてからと思い提出していなかった。単独行で登山計画未提出で何かあったら迷惑この上ない。出さねばと思ったけど中島台はdocomoは圏外。結局にかほ市街に向けて山を下りて電波の入る所まで戻って提出してまた中島台まで戻るというこれまた幸先の悪い出だしです。仮眠をしている最中もずっと車を雨粒が叩き続ける音が続いていて天気は相変わらず悪く気持ちが滅入る。



それでもここまで来て大荒れの天気でもないし山頂は晴れているかもしれないので4時30分過ぎから行動開始。どこからスノーシューをつけようかと思っていたけどスタート地点から雪に足が埋まり初っ端からスノーシューを装着。金土と天気が良かったようで多くの人が登ったようでありトレースもしっかりとあり迷う事なく橋の所まで辿り着けました。真っ暗な中橋を渡り樹林帯をひた進みますが樹林帯も登りがずっと続いて常念岳と同じような厳しい感じ。常念岳と異なりずっとスノーシューというのがまた辛い。



6時前になり空がだいぶ白んで来ました。樹林帯をひた進みますがこの時もずっとみぞれ交じりの雪が降り続きコンディションは悪い。
スノーシューがなければ沈み込んで話になりません。



唯一気をつけなければと思ったのが樹林帯の終盤。右に寄ってしまうと雪庇を踏み抜いて川に落ちそう。でもここを抜けたら樹林帯はほぼ終了のハズ。時刻は6時を回っており行動開始から1時間30分以上経過しています。



6時20分過ぎには樹林帯を抜けて右手に稲倉岳方面がうっすら見えていますが鳥海山はガスの中で何処にあるやら。



出発時の4時30分には多くの車がありましたがまだ車中で休んでおられたのでしょうか。誰にも会いません。樹林帯を抜けての急登が始まりましたがここでようやく先行する4人組のパーティーに出会います。これが今回の登山で最初で最後の登山の人でしたがそれくらい登山者は少なかった。この後バックカントリー(BC)の方達にひたすら抜かれましたが正にBCの聖地なのでしょう。



ずっとガスと降りしきる雪の中を登り続けて心と身体は限界です。4人組はもう引き上げてまた出直そうと話しており自分もここで引き返したら楽になるかと一瞬思ったけど午後からの天気は良いという予報でしたので山頂はガスが晴れていると信じてひいこら言いながらのろのろと登り続けます。休憩の度にザックを降ろしますが降り積もる雪がまた心身に堪えます。



延々と登り続けて5時間弱も時間が経過し時刻は9時20分。激急登を登ってたら空がなんだか明るくなってきて太陽の輪郭も見えだしてきました。
これはもしやと思い登り続けますが新山までは果てしなく遠い。



写真では伝わりませんがなかなかの急登を登っていたら完全な青空と右手に外輪山が目に飛び込んできてテンションは一気に上がります。
が、足はもう限界でなかなか進まず。



振り返れば五里霧中にしてくれていた雲海が広がっています。活動開始から5時間30分で時刻は10時。
帰りの飛行機の時間を思うと守りに入りとりあえず11時30分まで行けるところまで行ってみようと決めて進みます。



右手に外輪山が聳え立ちGPSからも千蛇谷に到達しているようです。遠くには新山らしき頂も見えますが本当の新山はもうひと奥かもしれません。
タイムリミットまで1時間半ですが千蛇谷から新山まで行けるとは思えずここで引き返すことになりました。



悪天候の中を歩き続けてきただけにこの天気で山頂をモノにできないのは正直悔しすぎる。飛行機をキャンセルして終電で京都に戻れば良いのではと思い調べてみたけど京都までの終電は秋田駅発17時台であり話にならず。ならば月曜を休みにして仕事をオトンに全振りして何が何でも鳥海山とも一瞬思いましたが社会人としてあってはならずスタッフにも示しがつかん。登山はあくまで遊びであり本業の仕事を疎かにする事だけはあきません。
という事で千蛇谷で記念撮影をして下山開始。



雲海も徐々に晴れてきて下界が顔を出しています。今回の山行はすべてスノーシューでアイゼンの出番はなし。しかし下りでは斜度もきつくてスノーシューのブレードではずるずると滑って何度もこけてしまいました。が、アイゼンだと足が沈み込んでしまうのも明らかでありこのような状況ではどうするのが最適解であるのか考えてしまいます。鳥海山はBCの方がほとんどで追い抜かれた人、下山中にすれ違う人はみなBCの人達でした。



下山開始から1時間くらいで樹林帯手前まで戻ってきましたがここからの樹林帯も長い。多くのBCスキーヤー達がシュプールを描きながら颯爽と下っていく姿を見ると羨ましい。登るのも早く降りるのも早い。そんな中スノーシューを履いてとぼとぼのんびりです。



往路はガスで全く見えませんでしたが振り返ると外輪系と新山が目の前に広がっています。確かにこの光景を見ながら登れる中島台が人気なのに納得。
BCスキーヤーにとったら尚更でしょう。



明るくなっている樹林帯を進みますが樹林帯も急登だらけであり毎度の事ながらよくここを真っ暗な中やってきたもんだと自分を褒めてあげましょう。下りは4時間とみていましたが3時間の14時30分には下山。最悪16時半に戻ってダッシュで空港に向かえば間に合ったはずなので山頂までぎりぎりいけたかどうかかと一瞬思いましたがやはり無理だったでしょう。また来年おいでと鳥海山が言っていると思いながら中島台で帰りの荷造り。



今回の山行ではスノーシューなくしては活動出来ませんでしたが自分はアトラスのヘリウム26というスノーシューを使用。メルカリで中古を買いましたが全然問題なく使用出来て脱着も楽で軽くて良いと思いました。出発時に多く停まっていた車は減っていますが雪とガスの悪天候で途中で引き返された人も多そう。



秋田空港の保安検査場では伊丹空港での過ちを犯さない為にも水筒とチェスパも貨物室預け入れに入れて荷造りを終えてもまだ時刻は15時。せっかくなので道の駅象潟ねむの丘にある温泉に立ち寄ります。鳥海山と日本海を眺めながら入浴できる鳥海山後の鉄板コースですが山頂にはガスがかかっており遅くから登った人はまたガスの中でありモノにするのが難しい山だなと再実感。悔しいですが無理せず下山したおかげで焦らず荷造りやのんびり温泉に入ってとこれはこれで良かったとしましょう。



一人だと自分の弱さが出て何度も諦めかけてペースもあがりませんでした。やはり誰かと一緒に山行して励まし切磋琢磨しながら登るのが一番楽しいと思いました。そして毎度の事ながらYAMAPの山行記は超人達の記録であり参考にしてはいけないと改めて思いました。BCではなく登山で7時間台なんて一体全体どうやって出来るのでしょうか・・・。


おしまい

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