2023年4月19日水曜日

【サンライズ瀬戸乗車としまなみ海道探訪備忘録 その2】 23'4/15-17

その1からの続き


9番線に停車している5031M サンライズ瀬戸に乗り込みますが初のノビノビ座席であり5号車です。今までは個室でプライバシーが保たれ、お一人様時間を満喫できましたが今回はそうはいかん。通常個室の大窓に比べて一目でカプセルホテル風と分かる小窓が並んでいるのがノビノビ座席の車両。



座席は勘違いして4C、5Cを購入していたけど2階ゾーンは4CD5CDという順であり4Dを挟んでしまうという痛恨のミスを犯してしまいました。
4Dの乗客が不在でしたので取り敢えず3号車のサロンに行って乾杯。



飲んでばかりで胃もたれ全開でしたがサンライズでも祝杯。正直なんで買ったんだろうと自問自答してしまったけど崎陽軒のチャーハン弁当とひでさんが買い込んだ鶏からをつまみながら発車を待ちます。旅という魔法の中にいると普段と違う自分がいるのも事実であり暴飲暴食の連続。
向かいの常磐線や高崎線のホームの人達を眺めていたら定刻の21時50分となり列車は静かに東京駅をあとにします。二人とも沈没寸前であり朝までサロンカーで語り明かす事など出来るはずあろう事もなく品川付近で寝ますかとなり5号車に戻ります。
4Dには既に就寝直前のおじさんがおられましたが場所の交換を申し出た所快諾していただき有難かった。ネットニュースでは飛行機の座席変更の交渉さく裂ネタとかもあり断られても間違って購入した己が悪いと言えば悪いのですが正論と人情と相まって個々のパーソナリティに因るのでしょう。自分がされて嫌な事はしない、自分がされて嬉しい事は進んで行う。こういった利他的発想があれば世の中もっと平和になるのになーと思いながらお隣さんに改めて感謝。



横浜駅を過ぎた時点でひでさんは持参のエアマットとエアピローを膨らませて就寝モード。もう一方のお隣さんはいびきをかいて爆睡している。更にそのもう一方の奥のおっちゃんもいびきが凄い。もしも場所移動が出来なかったらいびきをかきまくって爆睡しているおっちゃん達にサンドイッチという恐ろしい状況。ノビノビはハードな環境だからお金を節約したい若い子たちが多いと思ったら自分達が一番若くシニアばかりでした。ハングルを話している人もいたから韓国からの老夫婦旅行者もいたりとなかなか年齢層が高い。サンライズは最高速度が130kmと新快速と変わらずかっ飛ばしているので揺れと音もそれなりにあるので隣のいびきと相まって本当に浅い眠りが続きます。と、言いながらも静岡県内の停車は記憶がなく姫路の記憶もなく気付いたら06時30分頃に岡山停車。



4月16日日曜日
浅い眠りの中いつの間にか16日になり気付いたら岡山。岡山駅でサンライズ出雲・瀬戸は切り離されて7両編成ずつで高松と出雲に向かいます。カーペットの上で凝り固まった身体を解すべくホームに降りてノビノビ。切り離し作業の場所は人が多いから行きませんでしたがひでさんが切り離しを終えて出発前なのに何故か見に行くと言って行ってしまった。もう出発反応標識が点灯し発車してしまう。車内アナウンスで乗り遅れや乗り間違えがあるので注意しろと言っていましたがまさにこの事。ホームを優雅に歩いているから5号車から身を乗り出して叫んで急ぎ乗車してもらい事なきを得ましたが。
岡山を出ると瀬戸大橋連絡線に入り橋を渡っていきます。



瀬戸大橋が出来るまでは宇高連絡船があり岡山の宇野と香川の高松を船に列車を乗せて運んでいたようですが昔の四国旅行は今ほど身近ではなかった事でしょう。関西方面からは徳島行のバスがジャンジャン出ており正直列車よりもバスの方が遥かに便利で早くて安い。それでもこうして時間とお金をかけて巡る事も旅の醍醐味である。時と場合により色々な手段を用いて生きていく事もまた人生だと個人的には思います。そんな事を美しい瀬戸内海の風景を見ながら思っていたら香川県に上陸しあっという間に高松駅に定刻の07時27分に到着。琴平行ですが一旦高松駅に入線しスイッチバックして再び元来た線路を戻り琴平まで行くという。




ノビノビの2階席の乗客は全員高松までで下車し個室を除いても大半が高松駅までで下車している模様。因みに高松駅では35分間ものバカ停があり車掌さんもこの時間に記念撮影をお楽しみ下さいとアナウンスしてくださっていました。四国最大のターミナル駅であり9番線まである構内をのんびり巡りますがマリンライナー、特急いしづちとの並びも眺め改札の外に出ます。




高松駅からの予定として琴電に乗り換えて栗林公園に寄り、そこから再度琴平まで乗車して琴平から今治に移動というのが土曜日の旅程。自分の中ではひでさんをサンライズに乗車させるという事が叶ったからある意味、目的は達したので他は全て彼にお任せ。
前日の雨が嘘のような晴が高松駅には広がっており気持ち良い。あれだけ飲み食いしたけど小腹は空くもの。香川といえばうどんという膝蓋腱反射的発想なので取り敢えず朝うどんをすべく駅前を探索。「めりけんや」といううどん屋が朝7時からやっており行ってみます。



いつも思う事ですが正直、丸亀正麺と食べ比べしても自分の舌では判別不可。丸亀も美味しいしめりけんやも美味しい。少し前まで丸亀正麺は香川発祥でもなく丸亀にもないチェーン店で丸亀を名乗るはおかしいという論争が沸き起こっていましたがいつの間にか立ち消えたような。因みにめりけんやはJR四国の経営するチェーン店で大阪の江坂にもありました。
店内は駅構内や車内で見かけて人で溢れている。サンライズ瀬戸から下車した人が同じ行動パターンで立ち寄っており見事にJR四国の誘導にハマっているようにも思える。
サクッとぶっかけうどん小280円を食べ終えたらスマイルステーション高松をあとにして高松城跡の玉藻公園を通り過ぎ琴電始発駅、築港高松駅へ向かいます。




琴電は2両編成ですが車掌も乗務する運行形態でワンマンではありませんでした。
懐かしの元京浜急行の列車に乗り込み取り敢えず栗林公園駅で下車して栗林公園に向かいます。




栗林公園は国の特別名勝に指定され、県営の都市公園のようですが歴史が深く江戸時代に遡るみたい。wikiによると日本三大庭園は岡山後楽園・水戸偕楽園・金沢兼六園が名高いですがここ栗林公園はその3庭園を凌ぐ美しさと明治の文部省の文書にもあるくらい見事な庭園だそうで。文化財庭園として日本最大らしい。






着いた時は快晴でしたがあれよあれよと雲が湧いて残念な曇り空になってしまいました。北庭と南庭に大別され江戸時代からの姿を残す南庭を主に巡りましたが資料館があったりとじっくり巡るには半日はかかりそう。一人旅なら入園料410円をけちって正面の写真だけ撮ったら立ち去っていたでしょうがまた違う季節にも訪ねるべき場所と確信。香川には何もないよとよく言われているけど香川漆器とかがある事を資料館で初めて知った。漆器といえば北陸地方という固定観念があったけどまだまだ地方の事を知らなさすぎる自分がおります。






南庭には掬月亭という江戸時代からの和風建築があり700円を払って入亭したら抹茶とお茶菓子が出されるみたい。いつもの如く自分はスルーしようとしたらひでさんにつかまり入りましょうと言われ渋々700円を支払い入ってみましたが抹茶と栗菓子を出していただき食べ終えてから奥の茶室や池の畔で過ごせて最高でした。島津藩主から贈られたという蘇鉄の木と松の木とのコラボも美しくまた次回も700円払ってでも過ごしたい空間でありました。過ごそうと思ったらいくらでも過ごせる栗林公園。でも次なる目的地がひでさんの中にはインプットされておりそろそろ移動しなければなりません。恋ツツジなるカップルの撮影ポイントもありましたがおじさん二人も迷う事なく記念撮影。



出口に向かっている時にひでさんから「年明けうどんって知っていますか」と聞かれた。
そんなもの初聞きですわと答えたら資料館にありましたよとの事で帰る前に確かめるべくもう一度資料館に立ち寄ってみます。




なになに、
「2008年、県内のうどん関係組合が集まり、お正月にその時の幸せを祈り、白いうどんに赤い具材を乗せ紅白で食べる新食習慣「年明けうどん」を企画し、全国に発信しました。年明けうどんは、いまでは雑煮と並んでお正月には縁起の良い食べものとして全国的な広がりを見せてます。」そうな・・・。

京都がプライド高く従来の関西風雑煮以外を認めていないからなのかそれとも全然全国的な広がりを見せていないのか。少なくとも自分の周囲で年明けうどんなんてものは聞いたことがない。
年明けうどん、知っている人がいたら教えてください。

最後はなんかモヤモヤした感じで栗林公園をあとにして駅まで戻り先へ進みます。


その3につづく


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