2025年7月24日木曜日

【千畳敷カール・木曾駒ケ岳登頂備忘録】 25’7/20-21

綺麗な星空の下でテント泊がしたい。
自分的には言った記憶がないけど言っていたらしい。
そんな願いを叶えるべく北アルプスの女王、燕岳でのテンパク計画がひでさんによって発動されました。
が、大人気の燕岳のテン場はすぐに満タンになって予約が出来なかったようでお手軽にアクセス可能な木曾駒ケ岳でのテンパクとなりました。



ひでさんは子供と前日から向かっていたので奈良の大将が07時16分着の近鉄特急で京都駅まで来て京都駅を07時20分に出発して駒ヶ岳ロープウェイ最寄りの菅の台バスセンター駐車場で11時に集合となりました。
数日前にGが部屋にいたので急遽ブラックキャップを設置しましたがその後見かけず何処かに行ったのでしょう。そう思いながら出発に備えておやすみなさい。
枕の下に腕を入れて寝るが好きなので無意識に明け方に右腕を枕の下に入れたらカサカサした感触を掌に感じてうぉー!と叫び声をあげて瞬間覚醒。
消えたと思っていたGがなんと枕の下に入り込んでいたではありませんか。死んではいたけどブラックキャップで死んだのか自分が枕にダイブして圧死したのか果たして。時刻は05時30分で超目覚めが悪いけどこの布団で二度寝をする気持ちにはなれずこのまま起床。


しょうもない前置きがありましたが木曽駒ケ岳は駒ヶ岳ロープウェイを使ったら標高1600mから2600mまでわずか10分ちょいで到着ですのでお手軽登山としても人気みたいで。終点の千畳敷駅は標高2600mで駅として標高日本一。そして高低差950mも日本一というロープウエイらしい。
気軽に2600mまで行けるという事もあり多くの観光客が押し寄せるようで果たしてこの時間から行って駐車場があるのでしょうか。

先着しているひでさんから電話がありますが臨時駐車場含めて満車でUターンさせられていると。
田舎なのでコインパもなく途方に暮れていたようですがJRの線路沿いに民営の駐車場がありそちらに停めてタクシーで始発のしらび平駅へと向かう事に。
11時集合の予定でしたが中央道のリニューアル工事で2か所の渋滞にハマり1時間弱も遅れて12時前にようやく到着。



駒ヶ根市はソースカツ丼が有名なようで明治亭というお店が山行記とかにもよく出てきていて有名のようです。しかしながらマイカーを置いてバスに乗り換える菅の台駐車場が満車で駒ケ根駅前に停める事になったので明治亭には行けなくなり駅前にあった「水車」というお店に入ってみます。
間口はそこまで広くなく店内に入ると地元人と思われる方々がたくさん。タクシーが12時半に駅前までお迎えに来るので30分しかなく昼食は無理かと思いましたが急いでいるならソースかつ丼なら一番早く出せますとの事でありモチのロン、ソースかつ丼を注文して胃袋に流し込みます。お会計も先にしておきますと色々と融通を効かせてくださり感謝。顔なじみのお客さんも来られていたりと地元民からも愛されているお店なのでしょうきっと。



店を出てすぐのJR駒ケ根駅前にタクシーが予定通り12時半頃にやってきてマイカーからバスへの乗り換え口、菅の台バスセンターを通過してひたすら登り続け13時過ぎに駒ケ岳ロープウェイしらび平駅に到着です。着いたらすぐに係員がやってきて整理券を手渡されます。ロープウェイは60人乗りで我々は417-420番。まだ200番台の呼び出しであり50分後くらいに乗れますとの事であり駅前の日陰に入って待ちます。
手慣れたものでシステマティックに人流が裁かれ無駄に並び続ける必要がないのが素晴らしい。



ぎゅうぎゅうに近い14時発の車内に乗り込み10分ちょっとで天空の千畳敷駅までワープしまくり。
下からの登山道もあるけど単純計算で片道7時間以上とかなりハード。そんな木曽駒ケ岳ですが文明の利器に頼りまくって単純計算約50倍速で天空までやってきたけど激混み。下りのロープウェイは午後からがピークみたいで2時間30分待ちのアナウンスが。




千畳敷カールは残念ながらガスの中。カールと青空という思い描いていた景色ではないのと細い登山道なのですれ違いも困難でなかなかスムースに進めないのもあったりでテンションが上がらん。
駅から20分ちょっとで千畳敷登山口に入りそこからは急登でカールを登っていきます。圧倒的に下りの人が多く振り返るとぞろぞろと多くの人が駅に向かっています。なんかあまりに渋滞していてアルプスに来た感じが薄れてしまいましたが3連休の中日でありピークだったんだと思います。




乗越浄土まで上がるとガスも薄くなり振り返ると眼下に千畳敷駅が見えました。
そしてこの日のテン場となる青色屋根の宝剣山荘と赤色屋根の天狗荘が目の前でありテントの設営をまず行います。



登山でテン泊は屋久島の宮之浦岳以来の2回目という素人さんですがなんとか設営を終えました。寝床が確保されたら寝たくなってしまいますが寝てる場合ではない。大将が家の用事もあり明日はあさイチでまた京都駅までお送りしなければならないので登るなら今日しかありません。小休止を取って中岳、駒ケ岳を目指しますがぶっちゃけ1時間もあれば駒ケ岳なので本当にお気楽アルプス登山であります。テン場から目の前に中岳が見えておりすぐに中岳には到達。



ここから下って登り返したら駒ケ岳。中岳と駒ケ岳の間には頂上山荘のテント場がありますがこちらは予約不要で張り放題らしい。
酒盛りをしていたりとパリピな人達が多めでやかましかった。そんな登り返しからすぐに今回の目的地、木曽駒ヶ岳山頂に登頂完了。




標高2956mの山に登頂したなら感動ひとしおのハズなのですが今回は感動がない。やはりロープウェイで一気に2600mまで来て300mちょっとを登っただけに過ぎないから。歯を食いしばってしんどいからもう帰りたいと思いながら登り続けた他の山に比べてどうしても達成感は感じられませんでした。
と、相変わらず文句ばかり言っていますがガスも晴れてきたら景色も良く最高で来て良かったと心から思えたのも事実。大将が同じ道を引き返すのもつまらんと言うので少し先に進んで木曽小屋から巻き道で中岳まで戻ります。こちらの道の方が雄大な景色が広がり回り道をして良かった。中岳を越えるとブロッケン現象が起こりまくっていました。





ガスが出たり出なかったりで宝剣岳も見えたり見えなかったり。鎖場もありヘルメットなしでの登頂は禁止との事で行くのもめんどくなってたけどここまでヘルメットを持ってきた以上はやっぱり行く。いざ宝剣岳へと思ったら大将がコーヒーを淹れだしていたのでしばしコーヒータイム。その間にもぐんぐんガスが晴れて夕陽が差してきて良い感じになってきました。これはもう登るしかないと目の前の宝剣岳へ。
霧の中から登場するみたいでヒーローみたいですと大将は言われていたけどおっさんが霧の中を彷徨っているようにしか見えん。途中の岩場から夕陽を浴びる雲海と共に記念撮影してもらったけど腰に手をやっていてしょんべん小僧みたいですねと言われたけど確かにそう見えなくもなくて悔しい。




被写体はイマイチでも景色は最高。途中から鎖場が出現しますが使わなくても登れ山頂に着いた時にちょうど太陽が雲海から顔を出している御嶽山に沈むところでした。沈んでからもマジックアワーを楽しみましょうとしばし山頂で変わりゆく空の色を息をのんで眺めます。こうして景色を眺めていたら嫌なことも忘れるでしょうと大将には言われたけど某人物から「坊主は苦手で気持ち悪い」と言われたセリフだけはこの場でも忘れられずずっと木霊していた。




貸し切り状態の山頂でしばし心を癒し(癒し切れていなかったけど)時刻も19時を回っており下山して夕食タイムです。登りより下りの方が恐ろしく帰りは鎖場を伝い下山です。振り返るとマジックアワーに浮かび上がる宝剣岳と雲海がやはり美しいですね。




今回はテン泊でしたが縦走用の70Lザックではなく小屋迫用のアセンジョニストの35Lで来てしまったのでクッカーとかが入らず全て大将とひでさんにおんぶにだっこ状態での夕食となってしまいました。明日の朝には帰るので断食してもよかったけど前日急遽イオンで買った災害時用のアルファ米をいただきます。アルファ米はおいしくないと言う人もいるけど固めのお米は好きなので個人的には問題なし。お湯さえあれば食べられるなんて登山にはなくてはならない食料だと思います。他の二人は酒とつまみも持ち込んでいたのでそちらもつまませていただきましたがテン場は20時が消灯らしいので早々におやすみなさい。
星空の下でのテント泊が今回の主旨だったはずですが星空はそこまで激しく美しくはなかったような。東の駒ケ根市とか西の中山道沿いの街の光害が目立つようにも見えるけど果たして。





日中は半袖でも汗だくでしたが陽が落ちたら急激に冷えます。ひでさんからフリース持ってくるようにと言われてなにもそこまでと思っていたけど持ってきておいて良かった。当初は汗かいた身体でフリースとかシュラフを使いたくないからマットで雑魚寝しておきますと言ったけど凍え死ぬ。フリースとシュラフでも凍えながら寝付こうとするけど今度はお隣さんのいびきが凄い。ずっと浅い眠りが続きます。今回のテン場はアダルティな登山者ばかりで40後半の我々が最年少でおじさんパワーは凄い。
浅い眠りが続いていたけど4時半頃になると空が白んできて目覚めます。朝焼けマジックアワーが始まっており起床。



ひでさんも大将も目覚めて既にテントの外から空を見つめています。周りを見渡したら既に撤収しているテントも。
大将も周りのいびきがうるさくて眠れず寝ようと思ったら3時くらいから隣が撤収し始めて全然寝れんかったと。
ひでさんはアクシデントがあったと告白してきたけどエアマットが就寝30分でパンクして用を成さず岩場の直上での睡眠を余儀なくされ冷気Maxで30分毎に凍えて目覚めてはーはーかじかんだ手を温めていたそうな。
Amazon大好きひでさんは1000円のエアマットで大将はニーモの2万円のエアマット。
大将はちゃんとした奴を買わんとあきませんよと言ったら1000円でもう10回以上使っているので1回あたり100円以下ですとひでさんが。すると大将は俺のはまだ2回しか使っていないから1回あたり1万かと変な納得のしかたでエアマット論争は終了。
御来光を眺めつつ今回も大将がコーヒーを淹れてくださったのでありがたくいただきます。
こうして写真だけ見たらリア充っぽく思われるかもしれんが現実は全然リア充でない。




朝食を済ませたら大将の帰宅を考えて07時30分のロープウェイに乗るべく06時30分にはテントを撤収。あとは再び千畳敷駅へ戻るだけ。ガスもなく駅が眼下に見えますが既に始発のロープウェイに乗ってやってきた人達が登ってきています。



振り返れば快晴の下に広がる千畳敷カール。次々と登ってくる人達とすれ違いながら30分ちょっとで駅まで到着。駅には展望デッキも整備されホテルもありここに泊まってデッキに三脚を立てて千畳敷カールと星空を撮るのが一番綺麗な星空だったかもしれません。





遠くは南アルプスの山々の先に富士山の山頂も顔を出していました。帰りのロープウェイはすきすきで再び10分ちょっと乗車してしらび平駅に到着です。始発から9分間隔でピストン輸送されていたようですが07時30分からは通常の30分間隔運転。乗る人で溢れているのではないかと思ったら駅は静まり返っていました。みなさん一気に早朝に押し掛けるみたいで。




大将を特急で送る必要があったので2日目はサクッと解散。
初日はガスもありましたが概ね良い天気の下でのプチ登山となりました。今回の企画手配をして夢をかなえてくれたひでさんありがとうございました。


今回の走行距離は570kmでした。
そういえばGの顛末を同僚に話したら「これがほんとのG-SHOCK」と腕を突き出してどや顔で言われて返す言葉がなかった・・・。


おしまい


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