2025年2月4日火曜日

【荒島岳登頂備忘録 Memorandum of the summit of Mt.Arashimadake】 25'2/2

年忘れ登山として12月29日に百名山のひとつ、福井県の荒島岳に登る予定がありました。
三国温泉に宿をとり登頂後は温泉して飲んで泊ってのんびり帰るというプラン。
週間天気では予報はイマイチであり本来なら企画部長であるひでさんが天気の良さそうな太平洋側の山にコンバートするか潔くキャンセル手続きを進めるかをしてくれていたハズなのですが今回は彼は多忙で直前まで年末年忘れ登山の事はすっかり頭になかったみたい。
いつも企画部長におんぶにだっこな大将と自分も頭空っぽで過ごしておりようやく出発前日に天気悪くて登れなさそうですねというグループラインのやり取りが。予定もあけていてキャンセル料もかかるし温泉だけにでも入りに行こうと結局悪天候の中、おっさん三人で福井県に行ったは行ったけど肝心の宿の風呂は極狭で先客がいて入るのを一時諦めたり、部屋の暖房が故障していてチェックイン早々部屋で凍えていたりと何しにこんなところまで来たんだろうとボヤキが止まらん。
とか文句は言うけどなんやかんや飲んだり語ったりと楽しく過ごして翌日は福井と言えば東尋坊(てか、申し訳ないけど東尋坊しか福井で思い浮かばん)であり鉄板観光地を訪ねます。



大将とひでさんは昭和のブロマイド風なポーズで写っていてやはりこの写真を見返すとなんでおっさん三人でわざわざ年末に福井まで行ったんだろうと自問自答した年末でした。

と、いつものように前置きが長くなってしまいましたがその荒島岳にリベンジすべく2月2日を設定しておりましたが天気が今回も良くなさそう。でも、北部の天候は好転しつつあり週間予報とは異なり直前には曇マークに変わっており決行となりました。
いつもは自分のテンションが低く雨になって中止になれとか思うはずなのに今回はひでさんが「今回は僕が雨で中止にならないかと思っています」、大将が「スキー旅行とかでお疲れなので中止でもいいかな」と言い出す始末。逆に2月の3連休に鳥海山に行く予定の自分的には練習がてら行く気満々という逆転現象が起こっていたけど結局天気が持ちこたえそうなので京都を5時に出発して栗東IC近くのいつものコインパで大将と6時集合となりました。
今回は新規入職の子が山好きで夏季に山小屋でも働いていたという強者で飛び入り参戦してくださり京都組3人、奈良の大将の計4名での登頂になりました。
栗東を6時過ぎに出発して名神→北陸道と進んで中部縦貫道の勝原(かどはら)ICを降りたらすぐ横が勝原登山口という自動車専用道から最も近い登山口かもと思わせるくらい便利で駐車スペースも十分に確保されていました。



トイレを済ませてからと思ったら冬季閉鎖中となっており誰も黄金水を排出する事が出来ずにそのまま9時から登頂を開始します。今回は鳥海山ラッセルの練習も兼ねておニューのワカンを試し履き。ひでさん、大将とモンベルのお揃いワカンを購入しており3人共登山口から装着して登り始めます。



荒島岳の山行記を見たらとにかく急登が続くしんどい山とありましたが確かに初っ端から急登が続きひたすら登り続けます。新雪が積もっているかと思いワカンを装着したけどしっかりとラッセルされトレースされた道が続いており正直ワカンだと逆に歩きにくい。でも練習と思いトレースされていない道も歩いてみるけどやはり沈み込んでしんどい。スノーシューなら楽なんだろうとは思いますが高くて重たいのでとりあえずもう少しワカンで雪山に色々行ってみようと思います。




登っていくと雪もかなり締まってきたので10時半過ぎにアイゼンに履き替えて登り始めると楽な事楽な事。今までの汗だくはなんだったんだというくらいサクサク登っていきます。荒島岳は標高1523mであり樹林帯をひたすら進んでいきますが途中から樹林が減り森林限界の稜線のような状況に変化していきます。途中の開けた地点からは白山も見えており雲は多いけどまずまずの天気。樹林帯とはいえ急登は相変わらず続いており自分はアウターやミドルレイヤーなしのベースレイヤーのみで登攀を続けます。因みにやっぱりひでさんは脱皮しまくってインナーだけで登り続けていた。




急登を越えては頂の様に見える景色がありますが下山する人に聞くとまだ越えて降りてまた越えての繰り返しだと。
なかなかハードな荒島岳ですが大野平野が眼下に広がり白山を横目に眺めながらと景色は素敵です。



前を見たら急登が待ち構えていますが後ろを振り返れば雄大な景色が広がっています。
ポカリのCMにありそうなシーンですが雪山にはポカリの青と白のラベルがマッチします。




ポカリ撮影の急登地点を越えて稜線を歩いたらボチボチ頂上かと思いきやまた似たような急登がありますが白山を背に登り切ったら山頂までの標識がありもうゴールは目の前であり歯を食いしばりラストスパート。




山頂は積雪により看板も何もなく平らな雪原になっていて頂上感がありません。
のんびり登っていたので9時から4時間経過し時刻は13時であり山頂で遅めのランチタイム。




山頂でお湯を沸かすとか寒くてめんどいと思いサーモスのヤマセンボトルに朝に沸かしたお湯を持っていっていましたが大将はバーナーとやかんを持参されている周到さ。みんなでカップ麺とカレー飯を食べますが大将のやかんのおかげとドリップコーヒーを持参してくれていたニューカマーのミキティのおかげで荒島岳の頂上で絶景の中、温かいコーヒーを飲む事が出来て至福の時でありました。雪を溶かせば水になるとやかんに雪を詰め込んで煮沸された水でしたが。




この日は風も穏やかで山頂でのんびり昼食と食後のコーヒーを堪能したら時刻は13時半を回っています。
お片づけをして14時前に下山を開始します。山の天気は人の心と同様にコロコロ移り替わり。ガスが発生してあっという間に真っ白な世界になってしまいました。あと30分登頂が遅かったらと思うとタイミングは本当に運次第。



ホワイトアウトに近い状態で下山を続けますが途中からひでさんのうめき声が白い世界に響きます。
ひでさんは珍しく今回の登山に後ろ向きでしたが昨秋の六甲山全山縦走大会で膝を痛めたようでずっと膝痛が続いたのにも原因があったみたい。そしてMRIでは大腿四頭筋腱板付着部の断裂疑いが判明していたという事実がありました。そんな故障している膝は登りでは耐えていたけど下りの衝撃で悲鳴をあげはじめ呻きながらいつもの0.2倍速くらいの速度での下山が続きます。ロキソニンパルスと気合で呻きながらもと来た道を降り続け開始から7時間50分の16時50分頃に下山となりました。



腱板付着部断裂が悪化していないか心配でしたが全員無事に下山して一安心。解散の地、栗東ICまで3時間を要し明日からの仕事を考えると早く帰りたい所ですが登山後のお風呂は外せませんので大野市内にある「あっ宝んど」なる入浴施設に立ち寄りひとっぷろ浴びます。



なんだか最近老け込んできたなと感じる自分がおりますが周りもいよいよ老化現象かと思わせる出来事が。
受付で支払い脱衣所のカギを受け取ってロッカーを開けてすっぽんぽんになりさあ入ろうと思ったけど大将がカギがないとうろうろされている。カギを受け取ってすぐなのにどうして行方不明になるのだろうかと不思議に思ったけどポッケからも入浴セットからも何処からもカギが出てこない。裸になっていたので自分とひでさんは先に入浴しましたがあとから大将がやってきます。何処に鍵があったのですかと聞いたら自分の腕につけてましたわと・・・。聞きに行った受付のお姉さんに言われたらしい。これ、備忘録のネタで書いていいかと聞いたらやめてーと言うくらい大将も恥ずかしかったみたいで。
そして今度はひでさんが露天風呂に入りましょうと移動しますが押しても引いても扉が開かないと言われる。冬季で閉鎖されているんちゃいますかと言ったけど単純に引き戸で横にスライドさせたら普通に開いた。2人とも超高学歴でスペシャルな脳味噌をお持ちのはずだけど歳をとったのか最近ボケが多い。



そんなかんなもありましたが21時前には栗東に戻り遅めの夕食を摂り大将とはここでお別れし遅い帰宅となりました。今回の走行距離は480kmでした。


おしまい

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