2024年5月20日月曜日

【弾丸 宮崎・鹿児島touring備忘録】 24’5/18-20

5/19の日曜日の予定が空いていたので職場同僚と近場の山にでも行こうと思ったけど皆さんと予定が合わず。いつものメンバーのグループトークに近場に走りに行かないかとお誘いしたら2名は職場行事あり。残りの1名がその日は宮崎まで高速を使って行って帰りは鹿児島からフェリーで帰ると言っていたじゃないですかと記憶の彼方に吹っ飛んでいたお誘いを蒸し返してしまった。自分は出発の18日土曜日は17時まで仕事で高速を使っての九州行は無理だと丁重にお断りしていたけど18日の夜のフェリーに乗ったら19日に九州に数時間いれますよーと周りがけしかけてくる。
船旅は好きだし大将と九州touring出来るのも最高ですから行っても良いかなーと少し思ったけど週間天気はずっと悪い。九州まで行ってわざわざ雨の中走るのはさすがにご勘弁ってのもあり天気が良くなれば・・・とお茶を濁してそのまま大将が忘れ去れるのを待ちます。



もうあきらめてくれたかと思っていたら火曜日に高気圧が頑張っていますと連絡が・・・。相変わらず大将の押しは強い。ここからお互い週間天気を睨めっこし続けて不毛な攻防が繰り広げられますが天気はコロコロ変わりほんま当てにならん。いい加減決断しなければと出発前日金曜の宮崎の日曜予報は曇のち雨。雨じゃないし行くかとようやく意を決して宮崎カーフェリーを予約しようとしたらWeb予約は4日前までで電話受付も17時までと。
本来ならさんふらわあで大阪→別府、志布志→大阪という周遊プランならお安く抑えられるのですが別府から宮崎までの移動に3時間もかかるので宮崎に着くのは10時30分を過ぎてしまいます。その点、宮崎カーフェリーなら宮崎に08時40分に到着し2時間のアドバンテージがあります。
出発当日の土曜日。9時に宮崎カーフェリーに電話してシングルを予約し、さんふらわあはWebでシングルを予約します。大将は5時30分に出発してひたすら高速を爆走しているみたいで8時頃には徳島に入っていた。
宮崎カーフェリーは神戸を19時10分発なので17時の仕事後から向かっても余裕。



阪神高速3号神戸線京橋ICを降りたらすぐにフェリーターミナル。小豆島へのジャンボフェリー乗り場の向かいですが宮崎カーフェリーも新造船で今日は「ろっこう」でした。シングルですがさんふらわあのシングルと比べると正直かなり圧迫感があります。



部屋に荷物を置いて出港を待ちますが神戸は良い天気。せっかくなのでマジックアワーの港町神戸を眺めて出港を待ちます。



ファンネルには黄金のトンビが描かれていますが日本書紀に登場する金鵄(きんし)をモチーフにしたシンボルマークらしい。Google AIによると神武天皇が宮崎の地から奈良県の橿原へ向かう際のエピソードに金鵄が出てくるようでそれに因んでみたい。そんな少し目つきの悪いちょい悪トンビも愛らしく見えて味があります。マジックアワーは刻々と表情が変わり出港時刻の19時10分を過ぎると漆黒の空に変わりつつありますがまだ空に光が残っている。
浮かび上がる金鵄と神戸の街並みのコントラストが素敵。





汽笛一声出港し船首を180度回頭させ外海へと向かっていきます。海の上からしか見る事の出来ない角度でメリケンパーク、モザイクを眺めながら神戸をあとにします。別府・大分航路なら瀬戸内海航路で明石海峡大橋をくぐりますが宮崎・志布志航路は紀伊水道から太平洋へと出ますので遠くに明石海峡を眺めながら西へ進みます。ちょうど神戸空港へと着陸するSKY機が迫ってきておりました。



こうした海の上からしか見る事の出来ない景色をゆっくり眺めながら独特の雰囲気の下で旅をするのはこの上ない幸せだと個人的には思います。このマジックアワーの景色を見れただけでも今回出掛けた価値があったと言い聞かせます。(宮崎の天気がいまいちっぽい感じがしていたので・・・)
職場からノンストップで乗船までしてしまいコンビニで飲食物を買えずにきてしまったので船内レストランで1800円也のビュッフェと思いましたが食欲よりも睡魔が勝ってしまいシャワーを浴びたら21時には寝落ちしてしまった。が、ろっこうの個室は温度調節不可で冷風がガンガン吹いていて寝冷えしまくりで眠りが浅く布団に包まって冷風に凍えながらの一夜となってしまいました。
7時過ぎに目覚め700円でレストランの朝食バイキング。昨晩の夕食なしを取り返すべく朝から卵かけご飯や朝カレーをしてしこたま食い込みます。空は鉛色の雲が広がりデッキに出てみると雨が降っとるがな。他の乗客も窓の水滴は水しぶきだと思ったら雨だった・・・と落胆の会話をしている。



定刻の08時40分には「日本のひたな 宮崎県」の横断幕に迎えられて接岸したけど全然ひなたじゃない。
鉛色の空と小雨が降りしきり何しにここまで来たんやと毒づきながら下船です。
大将は9時過ぎにフェリー乗り場に来られ宮崎での再会を喜ぶのも束の間、鹿児島県は志布志発のさんふらわあの乗船手続きまであと7時間しかありません。7時間しかないけど事前にどこに行こうかとか無計画な二人でしたので小雨の中行き先を相談。個人的には都井岬と鵜戸神宮が鉄板コースであり大将は行った事がないようなのでその2か所をじっくり巡れたらと思っていたけど「青島神社も、もし宜しければ」と、青島を出してしまった。神社と聞いたら飛びついてくる大将ですので言ってからしまったと思ってももう遅い。駐車場から島まで往復したら片道20分、往復40分のロスにつながります。7時間しか九州に滞在できないのに一番初めの立ち寄り地で40分以上も時間を食ったらあとがカツカツになるのは大将の行動パターンからは容易に想像できます。




宮崎港フェリーターミナルから強風と横殴りの雨に打たれながら国道220号に入りフェニックス並木を通り抜けていきますが晴れていたらどれだけ気持ちの良い道の事か。8年前に訪れた時はピーカンの下走り抜けていたので悲しくなってきた。青島は有名観光地のようで多くのレンタカーが訪れていたけど相変わらずの横殴りの雨が続いています。取り敢えず橋まで行きましょうやと言われたので橋まで来たけど橋まで来たら橋を渡りましょうやと言うのが大将。予想通り橋を渡って青島神社に参拝に行かれた。冷たい雨でやる気が失せていたので鬼の洗濯板付近で立ち尽くしていたら「鬼の洗濯板で洗濯してもらいますわ」と言いながら今度は洗濯板を徘徊されている。やっぱり青島を言ったのは間違いだったと思ったけど満足されているようでこれはこれで良かったのかもしれん。次行きましょ次となり、次なる目的地は堀切峠。国道220号から側道に入るけど周りの車も皆側道に入っていくのでどうやら観光客みたい。
こんな雨の中可哀そうにと思ったけど車の人からしたら単車で悲惨と思われている事でしょう。




どこもかしこもフェニックス。そんな南国情緒満点な宮崎は最高です。鬼の洗濯板は青島から南の巾着島までの8kmにわたってあるようでこの地からも洗濯板を眺め次なる目的地、大将が鳴らしたいとリクエストされた幸せの鐘に向かいます。



強風でフェニックスも暴れていますがなんか見覚えがある。8年前のアルバムを見返してみたらひでさんとも立ち寄っていたけどこの時はとってつけたような幸せの鐘なんぞなく、純粋にハニワ像だけだった。
2016年7月31日



そんないつから後付けしたんだという幸せの鐘でしたがしっかりと鳴らして次なる目的地、こちらもジブリ大好き大将のリクエスト「富士のトトロ」なる民家まで移動。国道からの脇道にあるようで通過してしまったのでこのまま通過でええかと思ったけどジブリ好きの大将はUターンしてまでお立ち寄りになられた。



民家という事もありひっそり静かに記念撮影をさせてもらいこの日のメインディッシュである鵜戸神宮へ南下を続けます。途中にあるサンメッセ日南でモアイ像に会うのも企画の一つに上がっていましたが時間が押しているのと天気が最悪という事もあり通過。




鵜戸神宮駐車場には11時40分頃に到着してそこから参道を進み、大荒れの海を横目に崖下にある本殿目指して進んでいきます。
至る所に蘇鉄が植わっており南国の神社という雰囲気が変わらず素晴らしい。





勿論、本殿への参拝とその周辺をじっくり散策され亀石への運玉投げもしたりと初めての鵜戸神宮を堪能された模様。とどめは参道に新しくできていたカフェでマンゴーパフェも購入され駐車場まで戻ります。さて、次なる目的地はもう一つのメインディッシュ、都井岬ですが昼食をどうするか。時刻は13時前であり都井岬を15時に出る予定ですから正直昼食なしで時間に余裕をもたせたいけど大将はマンゴーパフェを食べたばかりなのに昼食を摂りたいみたい。鵜戸神宮から国道までの間に唯一あった民宿兼食堂というお店が空いていたので飛び込んでみますがメニュー価格がちょっぴり観光地プライスだけど致し方なし。伊勢海老がこの辺りの押しみたいですが3000円を超えるので自分はエビフライ定食1250円、大将はさざえ定食1780円也を注文。前菜の盛り合わせのようなものが出されしばらくしてからメインが運ばれてきますがエビフライ定食は勿論普通にエビが3尾と野菜が盛られた皿でやってきたけどさざえ定食の大将には目の前にどどんとさざえオンリーの皿が持ってこられた。大将も思わず「あとはこれだけでしたっけ・・・」と店員さんに聞いていたけど勿論「はい」と・・・。



さすがにひたすらさざえだけ食い続けるのはしんどいと少しテンションが下がっていたけどまさに名前まんまのさざえ定食恐るべし。なんやかんや言いながらさざえと貝の中の汁も完食して店を出て先へ急ぎますが大将は家族から電車の写真を撮ってきて欲しいとリクエストされたらしい。ずっと日南線と並走しているような状態が続いていますが自分も日南線で訪ねてみたかった撮影地があり通り道の途中であり時刻を調べてみるとほんの数分待つだけで上下2本撮影出来そう。南郷-大堂津間の南郷城俯瞰からの写真を撮りたかったのですが天気が悪いので接近戦という事で橋梁下から撮影する事にします。
1933D 日南線 大堂津-南郷



路側帯に駐輪し撮影を試みますが曇天で空の色も海の色も鉛色で画になりません。大将は鉄デビューという事でその雄姿と列車を撮影して時刻は14時を回っており再び先を急ぎます。予報では都井岬は雨のち晴れでしたが降りしきる雨の中、海岸線に沿って進んでいきます。晴れていたら絶景で最高であろう道でしたが天気ばかりには勝てません。予定では15時都井岬発ですが着いたのが14時40分くらいと時間はオシオシ。



草原の斜面には野生馬がいますが草原の散策をする時間もありません。都井岬灯台へ向かう途中に馬の群れが草を食んでいたので単車を停めて間近で見ますが人間には慣れた様子で野性味に欠けるけど飼われているわけではないようで痩せた馬が多い。お馬さんとお別れして都井岬灯台まで移動し駐車して60歩先の灯台まで行ってみます。



灯台の上の外部には強風で行けませんが300円を支払い間近まで寄って見学します。こちらも蘇鉄に囲まれて良い雰囲気を醸し出しています。時刻は15時を回っておりいよいよヤバいと思ったけど大将は灯台の資料館に吸い込まれて行って資料を読みふけっていてなかなか出てこん。この辺りに旧帝国大出身の片鱗を感じずにはいられません。3流大学出身の自分は資料とかを読むと目と脳みそが疲れてしまうので一瞬でスルーしますが大将はじっくりと読みふけって更に英知を高めておられる。時間を気にせずに・・・。




時刻は15時40分。乗船手続き開始の16時には余裕で遅刻で出港の17時もちょっぴり危うい。いよいよヤバいので急ぎますが途中の広場でお馬さんが何匹かいるのを発見。大将は都井岬っぽい風景だから撮影したいとここでも一時駐車してお馬さんを記念撮影。



やはり青島は削るべきだったかなと思いながらも志布志港フェリーターミナルへ急行します。16時20分過ぎにフェリー乗り場から電話もかかってきてしまいましたがあと10分以内に着きますと伝え16時30分には乗り場に到着し乗船手続きも名前を言ったら終了ですんなり乗船完了。宮崎カーフェリーも新造船で快適でしたがシングル個室はさんふらわあの方が圧迫感もなく備品のタオルやスリッパも上質で個人的にはやっぱりさんふらわあ。



荷物を置いてデッキで出港を見守りましょうと外に出たら青空が広がってきた。おる時雨で去る時晴ってどういう事やねんと言いながら出港までにビールで乾杯。とにかく雨が多かったですが怪我やトラブルなく帰路につけた事に感謝。



きっちり定刻の17時に出航し外洋へ出ていきますが船内アナウンスによると都井岬を越えた辺りから3mの波が続いており船が揺れるとの事。



アナウンス通り18時過ぎに都井岬付近を通過。訪ねた都井岬と先端の灯台が船からも見えましたが確かにこの辺りから白波が立ち船の揺れが激しい。廊下も真っすぐに歩けないくらいの揺れが続きます。船酔い気味で夕食もなしで良いかと思ったけど大将はさんふらわあのバイキングが楽しみだったとの事でありレストランに行きましたが揺れが激しく食器が床に散乱する程でありレストラン内もガラガラでした。いつもなら生で乾杯でしたが流石にこの日はグラングランの状態でしたので食事だけで済ませ20時頃には就寝。船員曰くここ1年で最大の揺れとの事でしたが寝ていてもずっとシーソーに乗せられてかつ横揺れもミックスされているような状態が続いており乗り物酔いする人は大変だったと思います。




朝になると揺れも収まり閉鎖されていたデッキも解放され外に出てみますが憎たらしいくらい青空が広がっています。大阪南港には定刻の07時40分に着岸しましたが下船はトラックドライバーが優先であり一般車は一番あとであり08時15分頃に下船。大将は阪神高速4号湾岸線、自分は阪神高速16号大阪港線であり下船してすぐのお別れとなりお互い月曜日の職場に向けて急行して解散となりました。
九州滞在は7時間強と短かったですがまた一つ濃密な思い出が増えました。土曜日が休みの日があれば金曜の仕事後から出て九州に1泊も出来るわけであり天気予報が晴の時にまた急遽行ってみましょう。奈良から宮崎鹿児島まで走り続けた大将は1000km近くですが自分は300kmとプチツーリングでした。

A:宮崎港フェリーターミナル
B:青島
C:道の駅 フェニックス
D:幸せの鐘
E:富士のトトロ
F:鵜戸神宮
G:日南線撮影地
H:都井岬
I:志布志港フェリーターミナル

一晩中揺られ続けていたせいか出勤してからもずっとふわふわ浮いたような感じが続いていると大将に連絡したら
「今回は’’さんふらわあ’’ではなく’’さんふわわ~’’でしたね」と。


おしまい















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