2021年3月1日月曜日

【排雪列車撮影備忘録 その3最終回 @宗谷本線】 21'2/27-28

その2のつづき

3時に就寝し目覚ましは7時半にセット。
天塩中川から豊富なら1時間で到着するので無理はしません。ばっちりな天気予報なら稚内から追っかけたかもしれませんが。

目覚めて外を見てみたら曇天。こりゃ今日も外れかという気持ちになり豊富9時15分発の雪372レからのんびり撮影しましょう。

宿を出て国道40号「稚内国道」をひたすら北上していきます。
北の厳しい寒さにさらされている稚内国道。ネーミングからもなにか物悲しいイメージを感じるのは
稚内という地が「最果て」という勝手な個人的イメージからか。



吹き溜まりの雪が風に舞い、アスファルトの地面の上をうねる様に氷が舞う姿を見ると国道が生きているように見える。
色々な表情を見せる国道をひた走りますが曇天、強風と冬の日本海に面した過酷な地である事を実感させられます。
大型トラックに乗せられた乳牛さん達を見るとこの子たちはこの寒い中大丈夫なのかと心配してしまう。
当たり前のように飲んでいる牛乳もこうした過酷な自然の中で営まれた貴重なもの。漁業、農業、林業etcの一次産業をもっと大事にして欲しい。

電光掲示板には「Caution icy」と凍結注意喚起が点滅しています。
icy , i see アイシーアイシーとオヤジ的発想を呟きながら走りますがみんな速い事速い事。
北海道ドライバーの対地速度、本州の+30km増し。凍っていようが時速80km以上でみなさん爆走。

そういや数年前の石北ラッセル追っかけでは慣れない雪道でちんたら走っていたら路線バスに煽られて最後は追い抜かされた事もあった。
ちんたら言うても法定速度以上の60kmでしたが。恐るべし紋別行き「特急オホーツク号」

頑張って運転して豊富跨線橋に到着しますが利尻富士の「り」の字もなく本日も接近戦メインで決定。
まあ跨線橋から撮影しても似たような画ばかり量産して意味がないのですが今日も「取り敢えず撮っとこか」的ノリでスタート。

雪372レは稚内から天塩中川まで。
豊富→下沼→幌延→雄信内→歌内と豊富スタートでも刻めば5発はやれます。
天気が良ければ下沼利尻バック、雄信内俯瞰と思っていましたがどちらもパス。

9時20分頃に豊富跨線橋を通過し小生もよーいドン開始。
撮影をしたら皆さん手早く撤収し車に乗り込んで稚内国道を南下し雪レと並走、追い越してはの撮影を繰り広げていきます。

雪372レ 宗谷本線 豊富-下沼



うーん。ウイングを開いてはいるけど跳ね上げもなくほぼ回雪状態。
今日もスカかーと毒づきながらも凹んでいる暇があれば追いかけよう。

豊富跨線橋の次は下沼跨線橋でも撮影可能でしたが以前に利尻富士バックに撮影出来た地であり通過。
稚内国道から幌延方面への枝道に入り今まで行った事のない地を走り撮影出来そうな地が出てきたら適当に停めては撮影→追っかけを繰り返します。

幌延駅前後で3発撮影しますが北緯45度地点では少しだけ雪を掻いていたようないないような。

雪372レ 宗谷本線 幌延-上幌延




再び追い越して上幌延を出たカーブの下からの見上げも1枚。
初めての地でしたが追っかけ組の車が停まっている所は撮影ポイント。
先人に倣えと自分も停車して撮影出来そうなポジションで手持ちで構えて撮影してはのダッシュで撤収、運転という反復動作。

雪372レ 宗谷本線 上幌延-南幌延




結局重たいハスキー三脚を持参しても使うシーンは少なくレンズも広角、ズームと融通の利く28-300mmのお手軽レンズが一番重宝する。
刻んで追っかける場合はレンズ交換をしている時間もない。
結論から言えば28-300のレンズと旅行用の小さな三脚あれば夜のバルブも事足りる。

取り敢えず撮影する事で快感を得るという「自慰的撮影」はやめよう。
そう思いこの日の本命の歌内カーブに行ってじっくりセットしようと思うも安牛-雄信内間の踏切に鉄が集まっているのを見ると吸い寄せられる悲しい自分がおった。

この日もほとんど雪掻きせず。踏切近くになるとウイングもしまわれてしまうが開いていたけど右側だけ。

雪372レ 宗谷本線 安牛-雄信内



この後は皆さん雄信内の交換を撮影すべく雄信内駅方面へ移動もこちらも以前に交換の撮影は済んでおりすこし疲れた事からものんびり歌内カーブに直行。

追っかけの最中は周りと話す余裕もないけど三脚をセットしている間は談笑タイム。
この頃になると追っかけメンバーもほぼ固定され毎回同じ人と顔を合わせるので戦友に思えてくる。
今回の北の大地の線路際でも淑女と出会う事はなかったけど関東鉄と関西鉄には北の大地でも会えました。
いつになったら素敵な女性と巡り合えるのだろうと逡巡しても線路際に出撃し続けていたら一生なさそうなのは自明。

関東鉄は羽田-旭川便があるから便利で良いなと思いきや緊急事態宣言下の減便で旭川便はJALとAIR DOの2便しかなくしかも昼着の便で使えないから新千歳を利用しているとの事。
関西鉄は不便を強いられていると思いましたが今の時期は関東鉄も受難の時期。

歌内のあとはどうしますかと相談しますが天塩中川より南は掻かなさそうだから帰ろうかなという意見もちらほら。
因みに自分以外の鉄は新千歳からJRで旭川入りしてレールアンドレンタカーを利用しているとの事。
新千歳~旭川の3時間弱の運転は確かにしんどい。また空港まであの運転が待っているのかと思うと気が重くなってきた。

そうこうしていたら雄信内撮影組も合流して通過を待ちます。
10時55分頃に歌内カーブへやってきた雪レですがフランジャーとウイングから少しばかしの雪を跳ね上げながらの通過となりました。

雪372レ 宗谷本線 歌内-天塩中川



宗谷南線での排雪は望み薄と感じていたので新たな撮影地を巡る気力もなく結局オーソドックスに佐久カーブ、音威子府カーブ、東恵橋の3か所を巡ろうと思い車を走らせます。

天塩中川停の撮影はパスして佐久カーブで再び三脚を据えてのセッティング。この地でも歌内カーブと同じメンバーが集結。
帰ると言いながらも旭川までの帰り道のついでだからと自分含め皆さん悲しき性で線路際に集ってしまいます(苦笑)

天塩中川以南はウイングも広げる事なく回雪状態が続きます。
見事な回雪状態で静かに通過する雪レ。ウイングを広げても雪を掻いていなかったらエリマキトカゲにしか見えんし何も広げていなかったら尖った感じや尾灯の雰囲気からもアメリカザリガニにしか見えん。

天塩中川から列番は372から362へ。天塩中川を出てすぐの佐久カーブで。
雪362レ 宗谷本線 天塩中川-佐久



音威子府カーブの撮影でも同様に回雪ザリガニ状態だったのでもう割愛。
戦意喪失、東恵橋はパスして早めに新千歳空港入りしてご飯でも食べよ。この日は朝から何も食べずに追いかけ続けたのでさすがに低血糖。

そう言いながらも初野-美深間でも1発撮影しましたがもちろん回雪でした。
南下しながら途中のセブンでサンドイッチを買って小休憩。天気も良くないし未練なく京都に戻る気でしたが南下するほどに天気が良くなってくる。

そういや関東鉄の一人が塩狩俯瞰は木々の着雪も良い感じなので是非と言っていたのが気になります。
宗谷本線の駅はダイヤ改正で12個の駅が消滅するので消滅する南比布駅とラッセルを絡めようかとも思っていたのですが帰る駄賃にどっちかを撮影しようと急遽予定変更。

南比布とのコラボも魅力的でしたが「塩狩峠」永野氏の命日でもある2月28日の塩狩俯瞰と決めます。
空港に戻るだけだとチンタラ運転して休憩もしてしまったので時間がカツカツ。
15時までになんとか撮影地にと念じながら先を急ぎます。山道には何台もの車が縦列で停まっており駐車には迷いませんでしたが何処から雪山に入れば良い?
関東鉄曰く、鉄路(てつみち)が出来上がっていますから安心してくださいとの事ですが何処かわからん。
と、ミニバンの横に山中へ通ずる鉄路発見。車がカツカツに停められていて隠れていました。




鉄路を辿れば撮影者たちの姿も目に入り安堵。
通過20分前に到着し塩狩峠を眺めながら通過を待ちます。太陽は雲から出たり隠れたりと気まぐれ。
青空が広がっていたら広角も考えましたが天気がいまいちだったので望遠で切り取ります。

旭川から出庫して稚内を目指す雪351レ。
峠の急勾配を登るべく唸りをあげるエンジン音が遠く撮影地まで木霊します。

雪351レ 宗谷本線 蘭留-塩狩



これにて宗谷本線ラッセル撮影は終了です。
天気ばかしはどうしようもありません。また来年来れたら良いなと思いながらあとにします。
峠道を道なりに下れば北比布駅近くに出ますがメッサ晴れとる。
大雪山系が雄大な姿を現して雪面も輝ているではありませんか。帰る間際から晴れるってなんでやねんと思わず毒づいてしまいます。



レンタ返却後新千歳空港で北海道に来たからうに丼でも食べて帰ろうかとも思いましたが
お値段3000円以上だったのでまたまたケチって賄い丼1680円で済ませます。
関空からの帰路もリムジンバス⇒地下鉄だと京都まで2890円なので
南海⇒大阪メトロ堺筋線⇒阪急⇒地下鉄と乗り継いで1870円と財布にもエコな帰宅となりました。

今回の道内での走行距離は800kmでした。
やっぱり新千歳空港から旭川までの移動がしんどいなー(苦笑)



出費は往復航空券が特典航空券なので0円、宿+晩飯 7500円、レンタ 5200円、ガソリン 7697円、空港往復交通費 2800円、コンビニ雑費 1000円、土産 2630円、海鮮丼 1680円の計26995円でした。



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