2022年2月14日月曜日

【唐松岳登頂備忘録】 22'2/11-12

久々の雪山登山備忘録。

素人さんなので単独雪山登頂に挑む勇気も技術もありませんが今回もYくん発案で白馬は唐松岳への登頂企画が発動されました。

3連休の初日なので精神的にはかなりの余裕を持って臨めます。
Yくんとは八方尾根ゴンドラ乗り場で7時半集合ですから休息を含めると片道6時間と考え京都を1時半には発ちたいところ。

木曜日の仕事後に仮眠を取り1時にひでさんをお迎えしてその後ニューフェイスのタッチ―くんをお迎えするという行程。



職場内で八ヶ岳に登って凍傷になった人が居ると聞いたのが3週間ほど前。
そんな強者は誰だと思ったらタッチ―くんでした。そんな強者は是非来て欲しいと思って急遽お声がけしたところ快諾をいただきました。
けど、凍傷のオチを聞いたらステンレスの時計を外気剥き出しで装着していたら凍傷になってしまったと・・・。
奈良の大将は一家団欒野沢温泉スキー旅とブッキングしており今回は不在でありますが同じ長野県の空気を吸いましょう。

さて、前置きが相変わらず長くなりましたが己の荷物を積み込みいざ京都を出発。
ひでさんちに着いたらガレージにポツンと登山靴が置かれている。
靴だけ外に置かれて可哀そうにと思った瞬間自分の登山靴を積み忘れた事に気付いた。

1時半過ぎに京都南ICから高速に乗る予定がいきなり狂ったけどひでさんからは気付いて良かったですねと温かい言葉をかけてもらい一緒に我が家まで戻り急ぎ登山靴を積み込んでタッチ―くんの待つ吉祥院へ急行。
松ヶ崎から吉祥院までが市内南北縦断なのでそれなりに時間を要しましたが30分遅れで2時過ぎには名神高速に乗る事ができました。

10日に警報級の大雪と報道されていましたが名神高速も降雪はなく雪の難所、関ケ原付近も問題なく通過し小牧JCTから中央道へと順調に進みます。
自動車保険の兼ね合いから運転はひでさんと小生の二人で交代。

今までの夜行はしゃべくり倒して二人とも完徹に近いという消耗戦的夜行でしたので高速に入ったら消灯タイムと約束して交代地点まで私語厳禁、仮眠を取ってもらいます。

すやすや眠り続けている助手席のひでさんを見ると起こすのがなんだか忍びない。睡魔も襲ってこないので駒ケ岳SAまで280kmを一気に走破。
車を降りたら激寒。市街地でこんな寒いのに山なんて無理やと正直気が滅入る。



駒ケ岳SAでお目覚めひでさんと交代したけど助手席でいつの間に寝落ちして気付いたら安曇野ICを降りて国道147号を白馬に向けてひた走っていた。

うつらうつらしていたら白馬連峰がうっすらと見えてきたけど天気は良さそうでこの時の外気温は‐10度。



靴を忘れて出鼻をくじかれましたが7時過ぎには宿の駐車場に到着しゲイター装着や靴をはきかえたりと準備をして待合せ場所のゴンドラ乗り場まで徒歩で向かいます。

ゴンドラ乗り場近くには1日1000円の有料駐車場もありますがケチって徒歩数分で無料なので宿の駐車場。
道中に霜降宮 細野諏訪神社なる神社があり一礼して登山の安全を祈願。
ひでさんには手水舎でちゃんと手を清めてからと言われたけど寒すぎで無理。



さて、ゴンドラの始発は8時からですがYくんは車中泊をして順番を確保していてくれました。You Tubeで八方尾根ゴンドラがえらいことになっていたという動画をみてひよっていたけど3連休初日でもそこまで凄い行列にはなっておらず。




毎度の如くネット上で愚痴っても仕方がないけどリアルに効果のある感染対策って一体全体。
ゴンドラの係員さん、消毒液を室内に霧吹きで一吹きさせてから乗車させてますが空気中に霧吹きで消毒液まいて意味あるのかなーともやもや。
係員さんもやれと言われているからやっている感じでやっつけ仕事って感じ。
ゴンドラは写真の通りぎゅうぎゅう。背面の人との間にはよれよれのサランラップのような仕切りが設けられているけどどう考えて用を成していない。
これ、飲食店でも透明のアクリルボードが置かれているけどゴンドラと同じで全くもって意味を成していないと思ってしまう。
空気中を漂う飛沫が隙間ありまくりの板切れ一枚で防げる訳ありません。
ラーメン屋でも仕切りが置いてあったけど飛び散った汁がこびりついていて逆に不潔に思える。
でも感染対策の認証店を得るためには無意味と思いながらも置かざる得ないんだとか。
飲食店を狙い撃ちして対策しているみたいな政治家のパフォーマンスにしか正直見えん。

と、またネット上でこぼしてしまいましたが八方ゴンドラリフト「アダム」の後はアルペンクワッドリフトへと乗り継ぎます。
リフトの営業開始まで時間があり少しお散歩してみますが鹿島槍ヶ岳、五竜岳をはっきりと拝むことができました。



アルペンクワッドリフトに乗り更に登っていきますがこの時の天気は快晴。
左手の五竜岳、鹿島槍ヶ岳だけでなく右手の白馬三山もはっきりと臨める最高の天気。




アルペンクワッドリフト→グラートクワッドリフトと乗り継いで八方池山荘まで一気に登りましたがちなみにお値段は登山客用で往復3800円也。

リフトを降りたら登山口・バックカントリーゲートを通過しアイゼンを装着して登頂を開始しますがこの時も上の方はまだまだ晴天ですが山裾の方には既に雲がかかってきていました。



八方尾根付近はバックカントリーの聖地だとか。
登山者よりもバックカントリースキーヤー、スノーボーダーの人の方が多い。登山者よりもスピードが速いので避けて通してあげるのがマナーのようです。



八方池山荘から山頂までの距離は片道約5kmくらいですが淡々と雪山を登り続けます。
山の天気はコロコロ変わるのでガスったと思えばまた晴れ間が見えるという連続でしたがなんとか天気は持ってくれそうな予感。




ひでさんは今回もハイドレーションの使用を試みてplatypusを持参されている。
この子、水漏れがあったりと今までまともに機能していた事ってあったっけって内心思ってしまいましたが果たして今回の登山では如何に?!

写真でplatypusの本来なら真っ青なtubeが白色交じりのシマシマに見えた人はもうおわかりだと思います。

そうです。極寒でtube内がガチガチに凍り付いて機能せず。ザックの中の水は凍ってなくても途中のtube内がガチガチなので水を飲めず・・・。
ひでさんは単なる2kgのおもりになってしもたとボヤいていたけど冬山恐るべし。



尾根は穏やかな天気でしたがpeakに近づくにつれて風雲強し。
唐松岳って初心者向けと聞いていたので気楽に登っていたけどなんとなく危険な気がしてきましたが気付いた時は時すでに遅し。

尾根と同じ服装で登り続けていましたが手袋を厳冬期用にチェンジ、バラクラバを装着していなかったので今から装着とこれらを試みるも暴風、極寒の中でこのような行為はアウト。

手袋を変えようと脱いだ瞬間から手がかじかんで動かず。バラクラバ装着の為にヘルメット脱いだりしたら風で飛ばされそうになるので身動きがとれん。
この時の恐怖は文字では伝えらえずやはり実際に自身で経験しないと分かり得ない恐怖だと思います。
peakに近い、天候が荒れてそうと分かった時点でしっかり装着して臨まないとあきませんでした。



あと数百メートルも行けばpeakhunt(完全なる和製英語ですが)達成でしたがこの暴風の中、初心者で行くのは危険と判断されやむなく撤収となりました。
全員で山頂写真を撮るために三脚を今回も担いでいましたが暴風の中で立てる事は不可能でありpeak手前で手持ち記念撮影。
使わない三脚なんてたんなるおもりであり自分も2kgを無駄に背負い続けただけで終わってしもた。



登頂断念して下山となりましたが尾根の方に戻れば穏やかな天気と雲海が広がっています。
あと少しというところでの断念は非常に悔しいですがまた来たら良いだけの事。命あってなんぼです。
そういや登り始めてからすぐにひでさんのシャオミ携帯は充電80%から一気に0%になってもうたと笑っていましたが自分のiphone12もいきなり70%から10%になっていた。
遭難した時の為に充電池を持って行けと言われるけど厳冬期にスマホは動作自体が怪しく何処まで機能するのか怪しい。そして何より暴風雪の中ごつい手袋をして充電器を取り出して携帯を操作する事自体困難だという事を認識させられました。やっぱり雪山恐るべし。



サクサク下山してゴンドラ乗り場でYくん達とお別れしまたのリベンジを誓います。
が、やっぱり登山そのものよりもここまで来る行程の方が正直しんどいというのが今回も思うところ。



京都組は宿をとっているので下山した後はチェックインして温泉タイム。
そして飲み明かす元気もなく18時の夕食後は19時に消灯、翌朝7時の朝食まで12時間爆睡となりました。

翌朝の天気も晴。
時間が有り余っていたら再挑戦したいとも思いましたが業務の事もあり後ろ髪を引かれる思いで白馬をあとにします。



帰宅したら妹からの借りていた車なので洗車という仕事が待っておりましたが無事に帰京し解散。今回の走行距離は855kmでした。






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