2023年7月19日水曜日

【指宿枕崎線乗車・開聞岳登頂備忘録 その1】 23'7/16-17

梅雨空が続きますが15-17日の3連休の天気は如何に。

久々に九州方面にでも行きたくなりましたが何処に行くか。取り敢えず15日は午前仕事で午後から世界の辻井伸行さんのピアノコンサートでびわ湖ホールまで予定あり。ならば夜にさんふらわあで九州入りして17日のさんふらわあでそのまま18日朝から仕事にするか。ただ24-25日に熊本に行く予定があり2週続けて大分熊本方面は勿体ないので鹿児島方面で考えます。

鹿児島だと志布志港発のさんふらわあで京都に戻るけど9時半くらいになり仕事に微妙に間に合わず。単車+個室だと往復で5万円以上の費用がかかりそこに九州での宿泊代もかさむと結構な出費になります。

先日の槍ヶ岳登頂が流れて少し山が恋しくなり開聞岳に登るなら乗り鉄も出来ると考え飛行機+鉄道プランを練ってみます。開聞岳は昨年11月にtouringで指宿を訪ねた時に他の人は登ったけど自分は指宿枕崎線撮り鉄モードで登っていなかったので後ろ髪を引かれる思いがあった百名山のひとつ。

往路は伊丹空港07時10分発のNH541便に乗り鹿児島空港08時45分発のリムジンバスに乗り鹿児島中央10時02分発の指宿枕崎線に乗れば開聞駅に12時03分に到着。駅から登山口まで徒歩30分としてそこから上り下りで6時間で18時30分には戻り19時03分発の列車に乗れば本土最南端の枕崎駅に19時59分に到着し居酒屋にも間に合います。

復路は特典航空券使用可能な便は午前中のみでしたので枕崎駅から京都まで乗り鉄を楽しみましょう。当初は思考するのがめんどくなり枕崎6時、7時、13時と列車が少ないので7時のに乗って14時過ぎには新大阪に戻って京都でのんびりと思いましたが枕崎まで行って寝て帰るだけは寂しいと思い取り敢えず13時27分発指宿行に乗車し指宿からの乗り継ぎで鹿児島中央に戻る事に。ちょうど14時52分に着いて15時07分発の特急指宿のたまて箱6号に乗車する事も可能であり特急券1480円を追加して鹿児島中央まで戻ってみます。いぶたまに乗るとしたら海が見える進行方向右側の席を取ろうと思うのが普通ですがネット予約でギリギリ窓際席を確保する事が出来ました。16時00分に鹿児島中に戻ったら駅前の通しでやっている寿司屋で軽く食べて17時04分のみずほ608号に乗車したら新大阪に20時50分に戻る事が可能で翌朝の仕事にも支障なし。



さて、京都から伊丹空港までが遠く地下鉄の始発に乗っていつもの最安値、阪急→大阪モノレールの乗り継ぎでは保安検査締め切り20分前に着かず。リムジンバスの京都駅始発05時40分発に乗れば搭乗には余裕で間に合いますが地下鉄の始発に乗ってもリムジンバスまでの乗り継ぎが3分しかなくこちらも不可。心と財布に余裕がある人ならMKタクシーの空港定額とかを利用したかもしれませんが心身財布共に余裕などあろう事もなく、結局職場まで車で行って駐車場に停めてJR西大路始発の05時16分発の普通電車で京都駅まで移動する事にしました。こんな帯に短したすきに長し状態な旅程で初っ端から四苦八苦。


今回もかなり前置きが長くなりましたが04時30分に自宅を出て職場に車を置いて西大路駅から始発列車に乗り込みます。夏至は過ぎました05時16分は既に日の出後で明るい。京都駅のみどりの券売機でJR九州の予約切符も取れるみたいだし受け取ろうと思ったら05時30分~23時00分までと。始発で移動する人も居るわけですしもう少し稼働させて欲しいのが正直なところ。八条東口出入り口も06時30分からとこちらも出る事が出来ず。切符の販売時間等含めていまいち不便の事が多過ぎます。



切符の受け取りは諦めて京都駅八条口から始発のリムジンバスに乗り込みますが乗車率は30%程。伊丹空港は6番搭乗口で昭和の匂いが残るくたびれたゾーンからでしたが羽田便は鬼滅の刃じぇっと参が。ていうか鬼滅の刃ってまだ流行っているのだろうか・・・。



さてさてNH541便はがらがら。お出迎えのCAからは「もしかして熊よけの鈴ですか。流石ですね」と声を掛けられ
「ちょっくら鹿児島の山まで行ってきますわ」と、得意気に切り返したけど振り返れば自分はなんて間抜けな会話をしていたのだろうかと後々知る事に。
察しの良い人ならお前は馬鹿かとこの時点で気付くと思いますがわかりますか?

CAとのお見合いシートの非常口横席に座り離陸後の左旋回からの阪神間の景色を眺めながら鹿児島へ向かいますがこの日は梅雨の合間の晴れで明石海峡大橋も見えました。機内はがらがらでしたが特に追加トークやサービスもなくドア前に突っ立ってるだけのクルーも居たりと今回のクルーはあさイチの便で眠かったのだろうかと勘繰ってしまいましたが愛想って大事だなとお客さんの立場になって身をもって感じます。



朝ラッシュで離陸が結局07時30分くらいで鹿児島空港到着も08時30分手前であり30分発のリムジンバスは間に合わず当初の予定通り45分発のに乗って1400円支払い鹿児島中央駅まで移動。鹿児島空港は霧島の山間のせいか雲も多かったですが鹿児島市はからっからに晴れています。



朝ご飯は4時過ぎに食べていますが登山前のエネルギー補給で鹿児島中央駅で駅弁を買ってから2時間の鉄旅に備えますが駅構内に駅弁売り場もなく改札前の臨時の出店で売っていた鹿児島黒牛のお弁当1480円を奮発して購入。鹿児島は畜産王国として有名ですが先日も和牛オリンピックでライバルの宮崎県を下して日本一になったとニュースにありました。所かしこに「頂点」というポスターが飾られており畜産王国のプライドが垣間見えます。



10時02分発の1333Dは折返し列車ではなく送り込まれてやってきました。2番線からの発車ですが乗車待ちの列が出来ておりそこそこの利用があるみたい。おんぼろキハに乗り込みますがお弁当の開封の儀をしていたらいつの間に発車。そこそこの乗車はありましたがすぐに降りる人が大半なのか扉付近に人が固まっていて座席はガラガラ。




クーラーは轟音を立てているけど送風状態で全く機能せず扇風機がくるくる回って車内の熱気を攪拌しているだけという状態で座っているだけでも汗が滴り体力を消耗していきます。まあ夏の鉄道旅でこれはこれで思い出と言い聞かせて鹿児島黒牛弁当をのんびり食べながら南へと進みます。谷川で若者たちがたくさん降り、五井野では多くの家族連れが降りました。鹿児島市立平川動物公園なるものの最寄り駅が五井野でありそれで多くの家族連れが降りたのに納得。スカスカになりつつある車内から車窓を眺めたら錦江湾に浮かぶ桜島が目に飛び込んできます。それにしても車体もがたがたですが窓も汚ったなくて景色も霞んで見える。



途中の停車駅で何度か列車交換がありますが1時間以上乗車していると飽きてきて車外に出て少しだけ散歩をして身体をほぐします。



列車はがたがたと南下を続けて砂蒸し温泉で有名な指宿を越え大隅半島と薩摩半島を結ぶフェリーが出ている交通の要衝、山川駅も過ぎていよいよ開聞岳に近づいていきます。



山川駅を越えてしばらくすると雄大な姿の薩摩富士が目に飛び込んできます。山頂付近は大概雲がかかっているという印象ですが今のところ視界は少しくらい開けてそう。でも分単位で雲が湧いたり流れたりですから登ってみないと結果は分かりません。



本土最南端の西大山駅では記念撮影の為に2分間の停があり発車30秒前に汽笛を鳴らしますので車内にお戻りくださいと御丁寧なアナウンスがありました。単線ウルトラローカル線で次の列車が2時間くらい来ないのだから適当に運行してもええやんと思ってしまいますが見事に定刻12時03分に開聞駅に到着し下車。日本の定時運行には頭が上がりません。



灼熱の太陽と海からの湿気がある風で歩くだけで滝のように汗が滴り登山口に向かう途中でギブアップしそう。休日だから登山者も乗っているはずと期待していたけど誰もおらん。とぼとぼ向かっていると指宿市開聞庁舎が。休日でも開いていて自販機や図書コーナーがあり冷房がキンキンに効いていて生き返ります。



車内から眺めていた時よりも山頂付近には雲がより多くかかるようになっている。こんな状態で登っても景色は見えないし今日は暑すぎるし登るのは中止しようか。相変わらず何らかの理由を作っては楽な方向に生きようとする生き方はなかなか直りません。
開聞岳に登ると決めて来ておきながらこんな発想をする己が情けない。なんかしんどい事を越えたら少しは自分も成長するのかもと言い聞かせて開聞庁舎をあとにして再び登山口を目指して歩き始めますがここからはずっと上り坂の道が続き顔を歪ませながら歩いていた。



開聞庁舎で休憩はしたけど12時30分に登山口(2合目)に到着しいざ入山しますがひたすら登り続ける樹林帯が続きます。いぶすき観光ネットには平均5時間30分とありましたが景色の見えない樹林帯を延々と登るのは正直キツいぞと思いながら進みます。



お一人様登山であり熊に襲われたらシャレにならんと思い今回も熊よけ鈴をチリンチリン鳴らしながら進みます。2合目からもひたすら登坂を続け汗だくでHRは180くらいが続きこれはヤバいと思いながらひいこら登っていたけど見上げた看板がまだ2.5合目で唖然としてしまった。



午後からの登山であり下ってくる人とはすれ違うけど今から登る人はおらず。ベンチに座っていたおっさん曰く
「ここからが入口みたいなもんだよ。僕は上りで4時間以上かかった」と告げられてますます心が折れそう。
そういえば本州では登山者の多くは熊よけの鈴を鳴らしながら登っているけど今回は誰も鈴をつけとらん。その事が不思議でおっさんに聞いてみたら
「九州には熊がいないから」と・・・。
あさイチの機内で鹿児島の山に登るのに熊よけの鈴をつけているのを嬉しそうに答え、登山口から一人だけチリンチリン鈴を鳴らして歩いているアホ丸出しな姿を晒して心は折れました。
動揺して(下山できます)と書かれた方向への道を進んでいたらオッサンから登るのはこっちだよと呼び止められ我に返った。


その2へつづく



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